胃から汗をかく -伊豆大島一周 後日譚-

アクティビティ

自転車での伊豆大島一周を終えて、伊豆大島で一泊の予定です。
翌日昼頃の熱海行きの船で島を離れます。

島を一周した後に行きたいところがありました。
三原山です。
翌朝元町から出発して昼に岡田港からの出港に間に合わせないといけません(この時点ではおそらく岡田港と予測しています)。
大島観光協会に行き、島の路線バス時刻表を見つつ観光協会の職員さんにも確認してみます。
半日で三原山を満喫できないか、ひたすら情報収集です。
私の出した結論は「見送り」でした。

空が白む時間帯(4~5時)にでも出発して、御神火スカイラインを徒歩で行けば可能だったかもしれません。3時間もあれば三原山のお鉢周りくらいはできたかもしれませんね。
何より12時台岡田港からの出港に向けて、三原山から岡田港への移動がネックでした。

伊豆大島全体図

バタバタと三原山を駆けるのも悪くないですが、ただでさえ今朝は夜行船で睡眠不足です。
せっかくの伊豆大島の夜を犠牲にするのはもったいないと思いました。
伊豆大島のご馳走とお酒を楽しみましょう。

そして朝に元町港に着いた時から気になっていました。
元町港の駐車場には祭りの雰囲気があるではありませんか。

この日は元町地区の盆踊り大会でした。

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沢山の提灯が見えますね。これは絶対に祭りがあります。

為朝伝説を追って

自転車を返却した後は宿へチェックインに向かいます。
今回宿泊するのは鎮西八郎為朝(源為朝)のゆかりの場所が残るホテル赤門さん。

為朝は平安時代末期の保元の乱で崇徳上皇側について敗北、伊豆大島に流罪となりました。
武芸に秀でた為朝は伊豆諸島で勢力を拡大、そんな伊豆諸島には為朝伝説が多く残ります。
特に起点となったこの伊豆大島にはゆかりの地が各地に残ります。
これこそ私が伊豆大島を行先に選んだ理由の一つです。

ホテル赤門さん外観。為朝の湯という天然温泉がおすすめです。

部屋内の写真

赤門前には解説のボード。為朝はこの辺りに住んでいたのでしょうか。

岡田港にも為朝の碑がありました。
出港前に撮影。

岡田港にある為朝の碑

伊豆大島の夜

赤門で一休憩した後は元町の町中を歩いて晩御飯に向かいます。
一人旅のため晩御飯は予約もなしの飛び込みです。
歩いて5分くらいの魚味幸(うみさち)さんへ。
開店と同時に向かうと運よくカウンターに通してもらえました。
同時に入ったのは観光客のカップル一組のみでした。

晩御飯は大島名物をあてに心ゆくまでお酒を飲むと決めていました。
特に食べたかったのが、伊豆諸島の名物のくさや、あしたば、海鮮類でした。

ビールがうまい!

あしたばはお浸しでいただきます。
前情報通り苦みが強いです。天ぷらだともう少し軽くなるかもしれませんが、ゴーヤなど苦みが得意でない方にはあまりお勧めできないですね。ほうれん草を想像して食べると面喰らいます。

あしたばお浸し(左)と先出しの茄子の煮浸し(中央)

くさやとはアジなどの魚に独特な処理を施した干物のことです。その匂いが特徴的。
気になる方は以下をご覧ください。
焼きほぐした身をいただきますが…う~ん、クセになるか、クサいとなるか、紙一重な匂いです。
私はまた食べてもいいかなという程度でした(笑)

くさや
伊豆諸島でのみ製造される「くさや」。その独特な香りと旨みは好きな人にとってはくせになる美味しさ。だけど、なれない人にとってはなかなか馴染めない個性あふれる食材。そんなユニークな魅力をもっている「くさや」のこと、ご紹介します。
くさや(左)とさびせごし(中央)と赤いか(右)

ひとしきり舌鼓を打っていると、魚味幸さんで開店から一緒に入ったカップルのお二人と意気投合しまして、この後もご一緒することに。お酒の魔力でもあり、一人旅の魅力ですね。
ひときわ賑やかな元町港まで移動し、聞いたことのないリズムを刻む島の盆踊りを一緒に楽しみます。
出店でもお酒を飲み、ここを後にした島のバーでもお酒を御馳走になりました。

一期一会の出会いに酔いしれる一人旅。
お祭りのタイミングが重なるとはもっています。

大島観光協会裏の駐車場では大島の盆踊りが。お酒片手に盆踊りに混ざります。

お二人と別れた後も一人で夜の大島を散歩します。
夜風にあたって酔いを醒まします。
ちなみに元町港からだとそこまで星は見えませんでした。
実は私は伊豆大島の前に神津島に行っていたので、どんな星空かと気になっていました。
三原山からだとまた違うでしょう。

大島の海の幸

為朝の湯に朝から浸かり、計画通りのゆったりとした朝を過ごします。
お土産などを購入し、元町港から岡田港に向かうバスに乗り込みます。
いかんせん島内はバスの本数が限られているので、バスの時刻が迫るとバス停は大混雑です。

岡田港でバスを降りた私は早速お昼ご飯へ向かいます。
岡田港目の前の陽宝丸さんでお鮨です。
こちらでは伊豆大島近海で獲れた魚が使われています。

伊豆諸島といえばべっこうずし(右下)が名物ですが、他のお魚も美味しいです。
流石にお魚まではあまり覚えていませんでした。
覚えているのは鯛、金目鯛、アカイサキ、サビくらいです。
私はしっかり目の歯ごたえがあるアカイサキが好みです。

陽宝丸さんで近海魚のにぎりをいただきました。
伊豆大島 | 鮨陽宝丸 | 大島町
伊豆大島の海の幸を。ここでしか味わえない最高の鮨。朝獲れた魚を昼に食べる。鮨陽宝丸で最高の体験を。

ジオパーク大島

お昼ご飯を堪能した後は岡田港で船待ちです。
ジオパークの紹介コーナーが設けられていました。
ジオパーク好きな私は何時間でもいられる気がします。

岡田港2階から、内部は3階建て吹き抜けです。
ジオパークとしての伊豆大島がこれでもかと紹介されています。天国。

熱海へ

岡田港にて東海汽船さんのジェットフォイルに乗り、熱海港へ向かいます。
なんと熱海~伊豆大島間は約45分で結ばれます。

ちなみに島旅初めての方向けに若干触れておくと、伊豆大島や神津島は島内に二か所の港があり、その日の海のコンディションに応じて発着港が替わります。その日の朝に東海汽船さんHPで確認ができますし、島の放送でも流れます。どちらになってもいいように、柔軟にスケジュールを考えておく必要があります。

岡田港にて、カラフルなジェットフォイルです。

熱海港にはあっという間に到着しました。
初島向けの窓口前で熱海温泉の温泉むすめ、熱海初夏ちゃんがお出迎えしてくれました。
(実はこの一週間前に初島に行っていたという驚愕の事実)

熱海港にて熱海初夏ちゃんです。

熱海港から熱海駅まで移動し、JR東海道線へ乗り込みます。
熱海港からはバスが出ていますし、歩こうと思えば2~30分で歩くこともできます。
時刻はお昼過ぎ。
ここで普通の人は帰宅しますが、私は普通ではないので西へ、沼津へ向かいます。

一路、西へ

JR沼津駅構内では8月1日を誕生日にするラブライブ!サンシャイン!!の主人公、高海千歌ちゃんのお誕生日祝いコーナーが設けられていました。JR東海では推し旅プロジェクトの一環として、2023年から沼津ゲキ推しキャンペーンで同作品とコラボをしています。

作品のファンとして2016年頃から長らく沼津へ通い詰めた私ですが、JRとのコラボは少し特別な感動があったのを覚えています。

沼津駅構内にてラブライブ!サンシャイン!!の高海千歌ちゃん

この日は沼津夏まつりがありまして、沼津駅南側の中心部は出店や神輿、大勢の人で大賑わいです。
私は沼津市内にてぶらぶらとしますが、あまり自由に動けるほどの余地はありません。
とはいえこの光景も慣れたもので、顔なじみのお店で休憩したり、買い物などを楽しみます。

その夏まつりのラスト、狩野川花火大会に来ました。
狩野川は伊豆半島の真ん中、伊豆市の天城に源流をもち、三島市や清水町を流れ沼津港から駿河湾に注ぐ河川です。

狩野川花火大会はこの狩野川、沼津の市街地中央部から打ち上げられます。
市街地で上がる花火大会としては東海地方で随一の規模を誇ります。
中央部の観覧席で見る花火の迫力は凄いものがあります。
帰りの駅や電車の混雑はなかなか疲れますが、都心部からもアクセスは悪くないためおすすめです。

狩野川花火大会会場

酒とつまみを用意して夏の香りに酔いしれます。
前日にたらふくお酒を飲んだのでこの日はちょっと控えめです(笑)

花火を見ながらの一杯は格別です

楽しかった伊豆大島でのあれやこれやの思い出も肴になります。
間近で打ちあがる花火は毎年の大迫力です。
しかしスマホで花火を撮るのって難しいですね。

沼津夏まつり 狩野川花火大会

花火大会が終わっても名残惜しさからかしばらくは動く気がしません。
花火と旅の終わりをかみしめつつ、お酒を飲みます。
知り合いに挨拶をしてようやく帰路につくのでした。

伊豆大島編は今回で最後です。
読んでくれてありがとうございました。

 

よーく

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